有鉛転写紙と無鉛転写紙の違い
有鉛絵具と無鉛絵具の違いとは?
セラミック転写紙や上絵付けで使用される絵具には、「有鉛絵具」と「無鉛絵具」があります。
近年は環境配慮や各種規制への対応から無鉛絵具が注目されることも増えていますが、有鉛絵具は現在でも陶磁器・ガラス加飾の分野で広く使用されており、多くの製品で採用されています。
今回は、それぞれの特徴や違いについてご紹介します。
有鉛絵具とは
有鉛絵具とは、フリット(ガラス質成分)の一部に鉛を含んだ絵具です。
鉛を含むことでガラスの溶融性が向上し、焼成時に美しい発色や高い光沢を得ることができます。
有鉛絵具の特長
- 発色が鮮やかで色の深みを表現しやすい
- 光沢性に優れる
- 色数が豊富
- 安定した焼成品質を得やすい
- 長年にわたり陶磁器加飾で使用されてきた実績がある
特に高級食器や装飾品、記念品などでは、有鉛絵具ならではの色彩表現が求められるケースも少なくありません。
無鉛絵具とは
無鉛絵具は、鉛を含まない原料で構成された絵具です。
環境配慮や各国の規制への対応を目的として開発され、特定用途を中心に採用されています。
無鉛絵具の特長
- 鉛を使用していない
- 各種環境規制への対応がしやすい
- 輸出向け製品などで採用される場合がある
一方で、色の種類や発色、光沢などは製品によって異なり、有鉛絵具と同等の表現が難しい場合もあります。
有鉛絵具と無鉛絵具の比較
| 項目 | 有鉛絵具 | 無鉛絵具 |
|---|---|---|
| 発色 | ◎ | ○ |
| 光沢 | ◎ | ○ |
| 色数 | ◎ | △〜○ |
| 色の深み | ◎ | ○ |
| 環境対応 | ○ | ◎ |
| 採用用途 | 陶磁器・ガラス加飾全般 | 特定用途・輸出向けなど |
※使用する絵具メーカーや色によって異なります。
「有鉛=危険」ではありません
「鉛」という言葉から不安を感じられる方もいらっしゃいますが、焼成後の製品はガラス質の中に成分が固定化されています。
また、食器用途では国内外の基準に基づいた溶出試験が行われる場合もあり、用途に応じて適切な材料選定が行われています。
そのため、有鉛絵具は現在でも多くの陶磁器製品やガラス製品の加飾に使用されています。
用途に応じた選択が重要です
有鉛絵具と無鉛絵具には、それぞれ異なる特徴があります。
鮮やかな発色や高い光沢を重視する場合は有鉛絵具、環境規制への対応が求められる場合は無鉛絵具など、製品用途や販売先に応じて選択されます。
どちらが優れているということではなく、求められる性能や用途に合わせて適切な絵具を選ぶことが大切です。
まとめ
有鉛絵具と無鉛絵具は、それぞれ異なる特長を持つセラミック加飾材料です。
有鉛絵具は優れた発色性や光沢性を持ち、現在でも陶磁器やガラス加飾の現場で幅広く活用されています。一方、無鉛絵具は環境対応や規制対応を目的とした用途で採用されています。
当社では、お客様の用途やご要望に応じて最適な転写紙・絵具をご提案しております。加飾方法や絵具選定についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。
