コラム

Column

私たちが培ってきた転写・印刷の知識や経験をもとに、技術解説や事例紹介、業界動向などを発信しています。
ものづくりの現場で積み重ねてきたノウハウを共有し、お客様の製品づくりに少しでもお役立ていただける情報をお届けします。

転写紙データ作成で失敗しないための7つのポイント

Illustrator入稿前のチェックリスト

オリジナルのマグカップやガラス製品、ホーロー製品を製作する際、「データは完成したはずなのに修正が必要だった」という経験はありませんか?

弊社でも毎日のようにデータチェックを行っていますが、修正が必要になるケースには共通した原因があります。

事前に確認しておくだけで、修正の手間や納期の遅れを防ぐことができます。

今回は、転写紙印刷で特に多い7つのポイントをご紹介します。

IllustratorではRGBモードでもデザインを作成できます。

しかし、RGBはパソコンやスマートフォンなど画面表示用の色です。

印刷ではCMYKや特色に置き換えて製作するため、画面上のRGBカラーをそのまま再現できるとは限りません。

  • 色がくすむ
  • 鮮やかな青が再現できない
  • イメージと違う色になる

といった原因になります。

チェック方法

Illustrator

「ファイル」→「ドキュメントのカラーモード」→「CMYKカラー」

インターネット上の画像やスマートフォンの画像を拡大すると、印刷時に粗く見える場合があります。

目安は

  • 300dpi以上(原寸サイズ)※300dpi以上でも、元画像を大きく拡大したデータは粗くなる場合があります。
  • ロゴはベクターデータ(AI・EPS・SVG)が理想

です。

低解像度では

  • ギザギザになる
  • ぼやける
  • 焼成後に粗さが目立つ

原因になります。

転写紙では非常に細い線は、

焼成後に

  • 切れて見える
  • 消える
  • 欠ける

ことがあります。

推奨

  • 線幅0.16mm以上
  • 白抜き部分 0.20mm以上

デザインによって適正値が変わるため、不安な場合はご相談ください。

※使用する絵具・印刷メッシュ・デザイン・素材などにより、必要な線幅や抜き幅は異なります。

④ フォントはアウトライン化していますか?

アウトライン化されていない場合

別のパソコンで開くと

  • 文字化け
  • レイアウト崩れ
  • フォント置き換え

が発生します。

Illustrator

文字

アウトラインを作成を忘れずに行いましょう。

ガラスや色付きの陶器では、白インクを下地として印刷する場合があります。

これを**「白引き」**といいます。

白引きを行わないと、

  • 色が透ける
  • 発色が悪くなる
  • 黒がグレーっぽく見える

ことがあります。

一方で、白い陶器では不要な場合もあります。

製品によって最適な仕様が異なるため、ご不明な場合はお気軽にご相談ください。

⑥ 印刷範囲に収まっていますか?

製品には印刷可能範囲があります。

マグカップやグラスなどは、製品形状や曲面の状態によって転写可能な範囲が異なります。特に口元・底部・ハンドル周辺などは、デザインを配置できない場合があります。

テンプレートをご利用いただくことで、このようなトラブルを防ぐことができます。

※ご希望の製品をご支給いただき、製品形状やご希望のデザイン範囲に合わせた専用のデザインテンプレートの作成  も有償にて承っております。

転写紙印刷では、**DICカラーやPANTONEなどの特色(スポットカラー)**を使用することがあります。

特色印刷では、1色ごとに専用の版を作成して印刷します。

そのため、使用する色数によって製作内容が変わります。

例えば、

  • 1色なら版は1枚
  • 2色なら版は2枚
  • 3色なら版は3枚

というように、色数が増えるほど製版工程が増えます。

そのため、

  • 製版代
  • 印刷工程
  • 製作費用

にも影響します。

データ作成時には、同じ色は同じ特色で設定し、不要な特色が増えていないか確認しましょう。

データ上で異なる色として設定されていると、意図せず複数色として認識される場合があります。

入稿前チェックリスト

データを送る前に、次の項目を確認しましょう。

✅ カラーモードはCMYKになっている

✅ フォントをアウトライン化した

✅ 画像は300dpi以上ある

✅ 線幅が細すぎない

✅ 白引きの有無を確認した

✅ 印刷範囲に収まっている

✅ 特色・色数を確認した

✅ 使用する特色は必要な色だけになっている

✅ 同じ色が複数の特色になっていない

✅ 特色指定がある場合は、DIC・PANTONE等の番号を確認した

よくあるご質問

Q. Illustrator以外でも入稿できますか?

PDFやEPSなどでも対応可能な場合があります。まずはお気軽にお問い合わせください。

Q. データチェックはしてもらえますか?

はい。弊社では入稿データを確認し、不備がある場合は修正箇所をご案内しております。

Q. 白引きが必要か分かりません。

製品やデザインによって異なります。用途をお知らせいただければ、最適な仕様をご提案いたします。

まとめ

転写紙印刷では、データ作成の段階で仕上がりが大きく左右されます。

今回ご紹介した7つのポイントを確認していただくことで、修正の手間や納期の遅れを防ぎ、よりスムーズに製作を進めることができます。

ご不明な点やデータ作成に不安がある場合は、お気軽にご相談ください。弊社では入稿前のデータチェックも承っております。

戻る

Products/Technology

製品・技術