転写・印刷について
スクリーンについて
スクリーン印刷に使用するスクリーンは紗と呼ばれる糸を縦・横に織ったものを使用します。紗はかつて絹(シルク)を使用していたことからシルクスクリーン印刷と呼ばれることもあります。しかし現在はナイロン・テトロン(ポリエステル)・ステンレス等を用いることが多くなっています。
スクリーンは印刷膜圧の確保と乳剤の保持に大きな役割を果たしているため、紗の太さと密度は印刷品質の多くの部分を決定づけます。
紗の規格は次のような用語で管理されています。
●メッシュカウント:1インチ(25.4㎜)あたり何本の紗が走っているかを表します。厚盛他、特殊な場合を除いて200~300メッシュぐらいを用いることが多いです。
●線径:紗の太さを表します(下図D)。
●オープニング:紗と紗の間の長さを表します(下図OP)。
●厚さ:スクリーンの厚さを表します(下図T)。図では厚さが線径の2倍であるかのように見えますが、実際は紗の交点は潰れるため
T<2D
となります。
これらの値からインクの透過容積(インキの塗布量)を求めることができます。
透過容積=(OP^2×T)÷(OP+D)^2
※ただし、これは理論的な値であって実際にはインキの粘度、印刷条件等で変動します。