転写・印刷について
網点とは ~印刷における濃淡表現~
突然ですが、次の画像を印刷で表現する際何種類のインキが必要だと思われるでしょうか?
答えは黒一種類です。意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが一般的に印刷の世界では色の濃淡は1色で表現できるのです。ではいったいどのようにして黒一色でこの濃淡を表現するのでしょうか?これを実現するには網点を使わなければなりません。
網点とは、肉眼では視認しにくい微細な点の集合であり、ひとつひとつの点が大きくなったり小さくなったりすることでねらった濃度を表現することができます。上の画像は中心が濃度25%、外側が75%、その間が50%、アウトラインは100%の黒です。次の図は0~100%の網点をひだりから10%ずつ濃くしていったものです。上の図を印刷し、ルーペ等で拡大してみるとこのような点描に見えます。
“RGBとCMYK(非発光メディアのフルカラー表現)”の項でCMYKの4色でフルカラー印刷ができる旨ご説明しましたが、この網点による濃度の制御もフルカラー印刷には不可欠な技術といえます。
※同様の案件のご依頼でも、転写紙の用途や仕様、データの詳細などにより濃淡を1色で再現できない場合もございます。お見積もりをご希望の場合は、問い合わせフォームより詳細を記載の上ご相談ください。